犬の「しつけ」に罰を与えるのは過去の遺物と思える

Rupert the Bulldog  

犬の「しつけ」は昔と今とでは
かなり変わってきています。

私が犬を飼い始めたずいぶん以前は、褒めることよりは、
言うことをきかせるために叱る・罰を与えるような方法が
主流だったような気がします。

チョークチェーンなどの犬用具をみてもわかります。
犬が指示通りにできないと、
チョークを引いて首に刺激を与える方法ですね。

犬は痛いからやらなくなる、
怒られるのが怖いから従うだろう・・みたいな発想でしょう。

「しつけ」という言葉は、本来
子供に行儀作法や生活していく上での良い習慣を身に付けさせる、
という意味合いで使われてきた言葉ですね。

動物において使うときは、調教とか訓練の意味になるんでしょうか。

だから、犬のしつけとは
「命令をきかせる」とか、
「人の都合の良いように型にはめる」のが目的であって、

それが、過去には厳しくすることが、
正しいしつけの方法のようになっていたのでしょう。
(まあ、昔は人の場合もそうだったかも。)

 

「しつけ」は犬を理解するところから

今では犬の行動学の研究や学習も進んできています。 
現在の家庭犬のしつけでは、押し付けることを基本としませんね。 

犬の本能を利用しながら、興味を引き出し、
人との生活の習慣付けをしていく、
飼い主さんとの絆を深めていく。という風なやり方です。

繰り返し繰り返し反復練習する必要はありますが、
犬にとってストレスはとても少ないと思われます。

というか、
犬は構ってもらえる遊びの一部と感じている気がします。 

例えば、指示どおりのことを強制だけするのではなく、
指示されたことをすれば楽しいことが待っている。と、
関連づける方法です。

楽しいこと=褒められる、オヤツ、などのご褒美です。

となると、
飼い主さんも褒め上手になる練習が必要になります。
オヤツをあげるタイミングも大切になってきます。

そう、犬をコントロールできるようになるためには、
どちらかというと、
飼い主さんの方が身につける必要のある事柄が多いかも知れません。 


しつけ教室って、今は「しつけ教室」って言うんですよね。
「しつけ方を飼い主さんが学ぶ教室」ってことですね。

犬だって人と同じで千差万別、
性格も違うし、犬種による気性もあるでしょう。

正しく犬のことを理解することから、
しつけってスタートだと思います。

しつけ方を知る前に、
犬の本能やカーミングシグナルなど、
本を一読しておくのがおすすめします。

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この本は基本的なことが分かりやすく書かれていてよかったです。  

私もそうでしたが、
犬に対しての見方がずいぶん変わると思います。
きっと後々のしつけ方の内容もすんなり入ってくる気がします。

しつけは誰かにやってもらって、
それでOKというものではないですね。

トレーナーさんにしつけの訓練をしてもらって家庭に戻ったとたん、
飼い主さんが「○○ちゃん、だめよ~。」なんて言ってたら、
せっかくの訓練は何だったのか?ってことになりますよね。

まず、共に生活する飼い主さんが、
犬とのコミュニケーションをしっかり取れるよう、
勉強することってとても必要だと思います。

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犬たちと一緒に暮らして30年。犬のしつけや健康などで経験したことや知ったことを書いています。
初めて犬を飼うという方のお役に立てればと思っています。ドッグマッサージトレーナーです。